【保存版】Uber Eatsで何かあった時、誰のせいか見分ける方法|配達員/店/Uber/自分の切り分け

その配達トラブル、ほんまに配達員のせい? 配達・ビジネスバイク
スポンサーリンク

頼んだご飯が来ない。やたら遅い。頼んだのと違うものが入っていた。
——こういうとき、とりあえず誰を疑いますか?

たぶん多くの人は、目の前にいる配達員だと思います。アプリで連絡する相手も配達員、評価を付ける欄があるのも配達員。だから「何かあった=配達員のせい」に見えてしまうんです。

でも、自分は現役で配達をやっていて思うのですが、トラブルの本当の出所は、配達員だけではありません。実は4つに分かれています。この記事では、それを「中の人」目線で整理してみます。誰かを叩くためではなくて、何かあったときに「これは誰の出所だろう?」を自分で切り分けられるようになると、たぶん一番ラクだからです。

トラブルの出所は4つ。でも矢印は全部
トラブルの出所は4つ。でも矢印は全部”配達員”に集まりがち(※イメージです)

トラブルの出所は、実は4つある

ざっくり分けると、この4つです。

  1. 客(注文した人) — ピンずれ、住所の取り違え、指示不足
  2. — 商品の入れ忘れ、違う商品を渡す、調理が遅い
  3. Uber(運営・アプリ・建付け) — 配車の仕組み、サポートのたらい回し、住所表記のバグ
  4. 本当に配達員 — 道を間違える、雑な対応

ポイントは、出所が4つあるのに、客が”接触するのは配達員だけ”ということ。店ともUberの中の人とも、客は基本的に話しません。評価を付ける相手も配達員です。だから出所が①でも②でも③でも、矢印だけは全部④の配達員に集まって見える。これが「なんでも配達員のせいに見える」カラクリだと思っています。

具体例を出しますね。

たとえば、「遅い」と思ったとき。こんな投稿があります。

この方はとても冷静で、「配達さんは悪くないんだけど」とご自身で気づいています。しかも「他のお店でピックアップもしてるのかな」と書かれていますが、たぶんこれ、当たっています。

そう、遅延の出所は配達員の足の速さではなく、Uberが1人に複数の注文をまとめて振ることだったりします。中の人の言葉では、運ぶ件数によって「シングル(1件)」「ダブル(2件)」「トリプル(3件)」と呼んでいて、ダブル・トリプルだと、1回の移動の中で別のお店に寄って、別の人の料理も一緒に運ぶことになります。つまり、あなたのご飯が”動いていない”ように見える時間は、実は別件をさばいている時間だったりするんです(これは配達員が選ぶというより、システムからまとめて振られることが多い)。あとは単純に、店の調理待ちだったりもします。

「遅い=店が原因」というのは、配達員側からもよく言われます。

自分も同じ経験があります。店に着いたら全然できていなくて、店の前でただ待つだけの時間がけっこうあるんです。なのに客のアプリ上は「配達員が動いていない」ように見えてしまいます。

それと、これは中の人として正直にお伝えしておくと、店から”違う商品”を渡されることもあります。こちらは袋が密封されていると中身を確認できないので、客に届くまで誰も間違いに気づけません。出所は店なのに、客から見えるのは配達員だけ。だからまた配達員が疑われてしまう。これも②の「店」の話です。

「配達員、わざと遅らせてサボってる説」について

ついでに、よくある誤解も解いておきます。「配達員、わざとゆっくり運んで稼いでるんじゃないの?」というやつです。

昔は「調整金」といって、配達に時間がかかると配達員側に料金が上乗せされる仕組みがありました。だから、時間がかかること自体に配達員のメリットがあった時代はあったんです。でも、その調整金が廃止されてからは、わざと遅らせるメリットはほぼ薄い。むしろ早く何件もこなしたほうが得なので、好きこのんで遅らせる理由はあまりないんです(笑)。

※報酬の仕組みはちょこちょこ変わるので「今がこう」とは言い切れませんが、少なくとも「サボって稼ぐ」みたいな単純な話ではない、ということは知っておいてもらえたらと思います。

なんで全部”配達員に見える”のか=評価と情報、ふたつの”非対称”

ここが今日の一番大事なところです。客と配達員とでは、見えている情報も、リスクの乗り方も全然ちがうんです。そして、そのちがいを知っておくと、客側のあなたが”損をしない・誤射しない”ためのヒントになります。

まず分かりやすいのが、評価のされ方。自分はずっと満足度99%くらいでやっているのですが、客から1件レポート(指摘)が入るたびに、Uberから「利用者に対するプロ意識」のようなフィードバックカードが届きます。「商品が破損していた」など種類もいくつかあって、1件の指摘ごとに1枚届く。全体の満足度は99%のままでも、カードだけは個別にちゃんと降ってくるんです(笑)。

文面そのものは「丁寧な対応を大切に」といった柔らかいトーンなのですが、要は客のワンタップが、そのまま配達員への”指摘”として乗るということ。店やUberの建付けが原因のトラブルでも、フィードバックが届く先は配達員です。ここでも、矢印が1人に集まる構造になっています。

そして、ここが大事なのですが——このレポート、内容が本当でも、極端な話まったくの事実無根でも、客側はそのまま送信できます。配達員側に「いや、それは違います」と反証する仕組みは、ほとんどありません。つまり真偽のチェックを挟まずに、客の指摘がそのまま相手に降る建付けなんです。

これは別に「客は嘘つきだ」と言いたいわけではありません(むしろ大半の人はちゃんとしています)。そうではなくて——自分が軽い気持ちで押した1件のレポートは、相手にはノーチェックで丸ごと届く、ということを知っておいてほしいだけなんです。だから何かあったときこそ、押す前に「これ、本当に配達員の出所かな?」と一度だけ考えてもらえると、フェアになります。

しかもこの評価、完全に一方通行なんです。客→配達員、店→配達員には評価がつきますが、配達員から客や店へは評価できません。👍も👎も、客は理由を書かずに好きなほうを押せます。配達員側は受け取るだけで、言い返す窓口がない。立場としては、けっこう下なんです(笑)。

——とはいえ、ここはフェアに言っておきます。「誤差の範囲の👎」はまあ普通のことですし、本当にひどい評価が続く配達員は、たいてい本当に何かあります。だから「配達員は全部無罪!」と言いたいわけではありません。まともな配達員が、出所のちがうトラブルで一方的に評価を被るのが、構造としてしんどい、という話なんです。ここは切り分けたいところです。

満足度99%でも、客の指摘1件ごとにこういうカードが届く(※実際の画面ではなく構造を示すイメージです)
満足度99%でも、客の指摘1件ごとにこういうカードが届く(※実際の画面ではなく構造を示すイメージです)

ちなみに、この「プロ意識」という言葉、自分はちょっと面白いなと思っています。というのも、Uber Eatsの配達員って、ヤマトや佐川の社員さんのように研修を受けた”配送のプロ”ではないんです。多くは、空いた時間に動いている一般の人。専業の人も含めて、会社からプロとして教育されているわけではありません。なのにプラットフォームからは「プロ意識を」と求められる——この“アマチュアにプロの期待が乗っている”ギャップ自体が、トラブルが起きやすい土壌のひとつだと思っています。

(※もちろん、研修なしでもきっちり丁寧に届ける人はたくさんいます。「だから雑でいい」という話ではなくて、”期待値の前提がズレている”という話です。)

しかも、面白いのがここからで——「プロ意識を」と求められる一方で、いざ何かトラブルになると、今度は「個人事業主だから」と、責任のほうは配達員個人に返ってきます。期待は会社員並みに高いのに、責任やリスクは”自己責任”。この期待と責任のアンバランスこそが、配達員が”罪の受け皿”になりやすい一番の理由なんじゃないかと、自分は思っています。上のほうで吸収してくれる人がいなくて、最終的に末端の配達員に全部落ちてくる感じです。

(※これはUberを責めたい、という話ではありません。あくまで「そういう建付けになっている」という事実の話です。)

——と、ここまでは”評価”のしくみの話でした。客側のあなたにとっての結論はシンプルで、「あなたの一票(👍👎やレポート)は、思っているより重い」ということ。チェックも反証もなく、責任を逃がす先もない相手に、ノーチェックで丸ごと届きます。だからこそ、出所を切り分けてから押す価値があるんです。

ここからは、もうひとつの非対称——情報の見え方の話です。これがまた、ぜんぜんちがいます。分かりやすい例を出しますね。Amazonって、本名と住所で届きますよね。だから配達する人は表札と照合できます。
でもUber Eatsで配達員に見えているのは、ユーザー名だけ。苗字(フルネーム)は見えません。極端なときは、PayPay払いの方だと表示名が「paypay user」のように、もはや名前ですらないこともあります(笑)。

そうなると、特に戸建てでは表札で本人確認ができません。これは配達員の腕や質の問題ではなく、システムの建付けがそうなっているという話なんです。情報が配達員に渡っていないので、誤配も起きやすい構造になっています(※「必ず誤配する」という意味ではありません。あくまで「起きやすい建付け」ということです)。

住所まわりだと、こんな”事故”もあります。

これはまさに「情報の非対称」の見本のようなケースです。客側は普通に住所を入れたつもりでも、配達員のアプリには「JAPAN」しか出ていない。客も配達員も悪くなくて、アプリの建付けが噛み合っていないだけなんです。この方が最後に「むしろよく来てくれた」と書いているの、すごく優しくて泣けます。

逆に、配達員側がこの非対称をモロに被るのがピンずれの案件です。

客がピンを少しずらして登録しているだけで、配達員はまったく違う場所に着きます。サポートに聞いても「ピンまでの料金しか出ません、あとは善意で」と言われてしまう。客も配達員も損するだけで、得をしている人が誰もいない。これがいわゆる「住所は合っているのに届かない」の裏側なんです。

じゃあ客側はどうすればいい?(賢い客になる)

構造が分かったら、あとは自分でできる一手を打つだけ。難しいことはありません。

  • 建物名・部屋番号まで正確に入れる(特にマンション・アパート)
  • 指示欄を使う(「階段を上がって左」のような相対位置がすごく効きます)
  • 入口ピンを設定する(お届け先ピンとは別に、建物の入口を指定できます)
  • ピンを正しい位置に置き直す

このあたりの具体的なやり方は、症状別に別記事で詳しく書いています。

実はこれ、配達員側が「こうしてくれたら助かるのに」と思っている情報そのものだったりします。客が賢くなると、配達員もラクになる。Win-Winなんです。

まとめ:犯人探しより「切り分け」

最後に。配達員も客も、実は同じ建付けの中で損をしている側だと、自分は思っています。配達員を叩いても、店を叩いても、根っこのシステムが変わらない限り、トラブルは減りません。

だから次に配達で何かあったときは、いきなり低評価ボタンを押す前に、一度だけこう考えてみてほしいんです——

「これ、誰の出所だろう?」

客なのか、店なのか、Uberの建付けなのか、本当に配達員なのか。それが切り分けられるようになるだけで、自分のストレスも減りますし、たぶん損もしにくくなります。中の人として、それが一番お伝えしたかったことです。

コメント

  1.   より:

    実に素晴らしい記事です。Uber全関係者に必読させたいレベルです

タイトルとURLをコピーしました