アライがアメリカン・フラットトラックの公式ヘルメットに9年連続で返り咲き——「老舗ブランド」で片付けるには惜しい話

パーツのイメージを示すデフォルメイラスト(2.5Dアイソメトリック) ニューモデル・業界ニュース
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「アライって、おじさんが被るブランドでしょ」みたいな空気、正直ちょっとあるじゃないですか——いや、書いておきながら自分でも「違う」と思ってる。アメリカのダート競技シーンで9年連続、公式ヘルメットとして選ばれ続けているという事実を前にすると、その認識はかなりズレてるなと感じる。

9年という数字が語る信頼の重み

2026年シーズンも、アライヘルメットがProgressive American Flat Track(AFT)の公式ヘルメットを務めることが発表された。このパートナーシップは2018年にスタートしていて、今回で9年目の継続となる。

AFTはアメリカで最も歴史あるモーターサイクル競技のひとつ。砂利や土のオーバルコースを改造された市販車ベースのバイクで走る、あのラフで迫力あるレースだ。転倒リスクが高く、ヘルメットへの要求水準も当然ながら厳しい。そこで9シーズン連続で選ばれ続けているのは、単純にスポンサーマネーの話ではないと思う。

アライの歴史を少し振り返ると、創業者・新井廣武氏が日本で帽子製造を始めたのは約100年前。1950年代初頭には国内初のオートバイ用ヘルメットを製作している。以来、一貫して「より安全なヘルメットを作る」というフィロソフィーを変えていない。現在もさいたま市の自社工場でほぼ手作業に近い製造を続けており、その価格帯(国内では4〜8万円台が中心)も「高いけど理由がある」という評価で落ち着いている。

フラットトラックとアライの相性、日本市場では?

フラットトラックというジャンル、日本では正直まだマイナーだ。ただ、ここ数年でインディアン・スカウトFTRやホンダのCB系をベースにしたフラットトラックスタイルのカスタムが国内でも増えてきている。GWシーズンにダートやモタード系の走行会に参加するライダーも増えていて、「オンロードだけじゃない乗り方」への関心が広がっている実感はある。

アライは日本メーカーなので国内での入手性は当然問題ない。アライの代表モデルであるRX-7XやAstro-GXはフルフェイスとして多くのショップで取り扱いがある。競合という意味ではSHOEI、AGV、HJCあたりが価格帯や性能で並走しているが、AFTの公式という実績は「競技シーンでの信頼」として差別化になる。

日本でフラットトラックやダート系に乗るライダーが競技ヘルメットを選ぶとき、アライの名前が出てくる機会はこれからも増えそうだ。MFJ(日本モーターサイクルスポーツ協会)の公認ヘルメット一覧にも複数モデルが掲載されており、国内競技での使用ハードルも低い。

個人的には「継続」に刺さる

新しいブランドがスポンサーを取ってくることより、9年間同じパートナーに選ばれ続けることのほうが、個人的には評価が高い。プロ競技の現場って、結果が出なければ翌年すぐ切られる世界。そこで9シーズン継続できているのは、選手やチームスタッフからのフィードバックがちゃんと製品に反映されているからだと思う。

アライは「モデルチェンジが遅い」「デザインが地味」とよく言われる。でもその保守的なペースって、実は「売れそうなデザインより、安全性の検証を優先している」の裏返しかもしれない。派手な新色を毎年出すより、10年かけて安全性を磨く。そういうブランドが競技の現場から選ばれ続けているのは、なんか当たり前だな、とも思う。

※画像は記事内容に基づくAI生成イメージ(2.5Dデフォルメ)であり、実在の車両・機構とは異なります

この記事はUltimateMCの報道を元に、日本市場の視点から独自に考察・編集したものです。UltimateMC

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