ハリウッドと「クール」の起源——バイク乗りにとって「クール」とは何かを編集長の手紙から考える

汎用イメージ画像(default 予備) ニューモデル・業界ニュース
スポンサーリンク

「クール」って言葉、普段なんとなく使ってるけど、その起源をちゃんと考えたことってあるだろうか。Ultimate Motorcyclingの編集長が2026年6月号の巻頭言で書いているのは、ジャズの歴史からハリウッド、そしてバイク文化に至るまでの「クール」という概念の系譜だ。

「クール」はジャズから生まれ、ストリートで育った

編集長が触れているのは、1957年にプロデューサーのピート・ルゴロがマイルス・デイヴィスの78回転シングル音源をまとめた伝説のコンピレーション『Birth of the Cool』。ジャズにおける「クール」の誕生とされるアルバムだ。ただ、スラングとしての「クール」の起源はもっと曖昧で、ハーレム・ルネサンスの作家ゾラ・ニール・ハーストンがその初期の用法を記録していたとも言われている。地下に潜ったストリートの言葉が、いつしか世界共通語になっていくプロセスは、なかなか興味深い。

バイク乗りが「クール」という言葉を使うとき、それはスペックの話だけじゃない。乗り方、佇まい、あるいは選ぶ道具の哲学みたいなものも含まれている気がする。マイルス・デイヴィスが派手に主張せず、静かに新しい音楽を作ったように、バイクの世界でも「主張しないカッコよさ」みたいなものが確かにある。

ハリウッドとバイク——スクリーンが作り上げたイメージの功罪

「Hooray For Hollywood」というタイトルが示すように、編集長はハリウッド映画がバイク文化の「クール」なイメージを形成してきたことにも言及している。マーロン・ブランドが『乱暴者』でトライアンフにまたがった瞬間から、バイクはスクリーンの中で特別な役割を担ってきた。スティーブ・マックイーンがバイクで戦場を駆け抜ける姿は、今でも語り継がれているし、近年ではTom Cruiseの『トップガン マーヴェリック』でもバイクシーンが印象的に使われた。

ただ、ハリウッドが作り出すバイクのイメージは、時にリアルな乗り手の感覚とズレることもある。映画の中のライダーはヘルメットをかぶらなかったり、危険なスタントをさらっとこなしたりする。憧れの対象としては機能するけど、そこに現実の乗り手が追いつこうとすると無理が出る。

日本市場でも同様で、ハリウッド映画の影響でアメリカンクルーザー系への憧れを持ったライダーは少なくない。ハーレーダビッドソンが長年日本で一定の人気を保っているのも、その文化的なバックボードが無視できない理由のひとつだろう。今年のGWツーリングシーズンを見渡しても、国道沿いに並ぶクルーザー系バイクの存在感はやっぱり大きい。

「クール」の本質は更新され続ける——日本のバイク乗りへの問いかけ

「クール」という概念が時代ごとに更新されてきたように、バイクのカッコよさの基準も変わってきている。かつてはビッグアメリカン一択だったところに、ネオクラシックが台頭し、アドベンチャーバイクが「大人のクール」として定着しつつある。電動バイクも、まだ「クール」のど真ん中には入り切れていないけれど、じわじわとそのポジションを侵食している感じがある。

ジャズの世界でマイルスが「これがクールだ」と宣言したのではなく、気づいたら時代がそう呼んでいた——そういう形で文化は動いていく。日本のバイク乗りにとって「クール」が何かを問い直す契機として、こういう編集長の電想は悪くない読み物だと思う。スペックシートじゃなく、思想の話をしているのがいい。

※画像は記事内容に基づくAI生成イメージ(2.5Dデフォルメ)であり、実在の車両・機構とは異なります

この記事はUltimateMCの報道を元に、日本市場の視点から独自に考察・編集したものです。UltimateMC

コメント

タイトルとURLをコピーしました